昨日に引き続き、ソフトテニスのガット張りの話を少し。
2018/07/08
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えっ、、、ちょっと、、、という話が…(ソフトテニスのガット張り。)
昨日は梅雨時期のガットの張り替えについて書きました。
本日はちょっとこれは…、という話がありましたので、書きます。
(本当は書きたくない内容です。ブログ、という媒体だから当店の意見を書きます。悪しからず。いろいろな意見があっていいとは思います。)
昨年、1本張りと2本張りの違いについて記事にしました。こちら。
1本張りだろうと、2本張りだろうと、ストリンガーとしては同じ張りあがりに仕上げる必要があります。
日々修行中ながら、最善の張りを目指しています。
それで、ちょうど数日前、え、、???というような話が…
「1本張りは2本張りに比べてフレームの変形が大きいから1本張りはダメだ」
ということをある人から聞いた、ということでラケットを持って相談に来られました。
フレームの変形については、1本張りであろうと2本張りであろうと、できる限り変形しないようにストリングパターンを作成するので、1本張りが2本張りに比べて変形が大きい、ということはありません。そして、全く変形しないフレームというのはありません。
1本張りで張って2本張りより変形率が大きかったらそれは店の問題になってしまいます。
フレームの変形はもっと他のところに大きな要因があります。フレームによってはその制御がすごく難しかったりします。
(以前のヨネックスのカタログには、ソフトテニスラケットは「クロスストリングをセンターから張る」2本張りで仕上げることを推奨、とありました(あくまでもクロスをセンターから張る、2本張り)。これによりフレームの変形を最小限に留めることができ、ラケットフレームへの負荷が軽減されたり、クロスストリングをセンターから分けて上下に張り上げることでストリングの摩擦傷つきを防止できる、というもの。これはこれで一つの考え方。ただ、今はヨネックスの張り方のパターンは変わっています。(←誤解を与える表現があったので、更新しました。))
話を聞いてびっくりしました。どのような真意があったのかは直接話を聞いたわけではないのでわからないのですが、その発言だけを切り取って聞くと語弊があります。
ちなみに、ソフトテニスのガット張り、当店は通常は1本張りで仕上げます。もちろん2本張りでも対応可能です。
たまに、「メインからクロスに向かう部分で応力が集中しやすいから、フレームへの負担が大きい」という話があったりしますが、現在流通しているラケットにおいては、特に問題ないように思います。実際、1本張りがだめなのであれば、ストリングメーカーやラケットメーカーは2本張りでの張り上げのみお願いします、となると思います。
実際、ガットで有名なゴーセンは、1本張りのゴーセンパターンを押し出していますし。(これにも実は理由がたくさんあります。)
1本張り、2本張り、それぞれありますが、優劣をつけるものではないと当店は思っています。
ですので、1本張りがだめ、とか、2本張りがだめ、という話を聞いてストリンガーとして少し意見を書かせていただきました。
あくまでも当店としての意見です。やみくもに1本張りをしているわけではなく、当店には当店のこだわりや理由があって1本張りをしています。
どちらでも同じような打球感を実現できるように日々技術を磨きます。
最後に、、、1本張りか2本張りか、という形式にこだわるよりも、どれだけテンションロスを無くしてガットを張り上げるか(ノットの正確性なども含めて。)、どれだけ1本1本均一にテンションをかけながらガットを張り上げるか、ということの方(1本1本のプロセスをどれだけ丁寧にするか)が重要だと思います。最近特に思います。(余談ですが、ノットでのテンションロスは本当にすごいのです。先日のストリンガー協会セミナーで硬式でのノットのテンションロスを計測した結果、ノットの大切さについて改めてめちゃくちゃ痛感させられ、目下勉強中です。)
では。
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