計算のしやすさを取るのか、一瞬のパフォーマンスを取るのか。
2020/09/09
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ストリング選びは、プレーヤーの数だけ重視するポイントが異なりますね。
先日、ゴーセンさんのガットでお客様からご質問がありました。
ガムゾーン
ミクロパワー
MSフォース
(先日は候補に挙がっていませんでしたが、一応ミクロも書きますね。)
それぞれどう違う?今からどれを張ろう?と。
ガットの比較は、
このあたりでもさせていただいていますが、今回は表面状態について考えてみようと思います。
まずは、ゴーセンといえば、なミクロパワー。
皆さまご存知、寿命が非常に短いスーパーホールド加工がなされています。
2週間とか毎日打っていると、よく打つ場所はコーティングがなくなっているのではないでしょうか。
ただ、このフィーリングがどうも他のガットでは出せないとのことで、コーティングが(耐久性の面で)持ってくれたらなぁ?と言われ続けつつも、結局ずっと売れ続けています。
コーティングがなくなる前と後でボールの飛び方が変わってしまうため、一瞬のパフォーマンス系のガットの代表格だ、と思っています。
次に、対抗馬として、ガムゾーン。
ミクロパワーの弱点である、コーティングがめくれてしまうことを改善すべく、ゴム樹脂コーティングがされています。
確かにコーティングの剥がれは防止されていますが、ミクロパワーよりも反発が落ちてしまい、鈍さが出てしまうため、プレーヤー自体に力があってなんぼ、と言えると思います。
これも、表現が割と難しいのですが、コーティングのホールド感が砂や埃でなくなってしまう場合が割と多く、美味しい期間がめちゃくちゃ長いか?といわれると、
どちらかというと、一瞬のパフォーマンス系になってしまうのではないか、と思っています。
ただ、ミクロパワーよりは美味しい期間は長いはずです。
コーティングがどうしても埃とか砂を呼んでしまうのが玉に瑕です。
ここまでは割と表面が特殊なタイプです。
モノ系で考えると、あとは、MSフォースとミクロですよね。
MSフォースは…あまり特殊なコーティングがされていないと思います。
NFXコーティングと名付けられていますが、割と触り心地はつるつるで、剥がれてくることはないですね。
白色にも着色がされているのが特徴で、色による違いが出にくくなっています。
平凡なガット、と言われてしまうとそれまでではありますが、上記2機種に比べ、コーティングに大きな特徴がないために、時系列変化が計算しやすいのは利点だと思います。
時間経過、気温の変化に純粋に反応するイメージです。
砂が噛んだりすると、急にガチガチに噛み合って動かなくなってしまう、というケースもあるのですが、砂によって状態が変わるのは、MSフォースに限ったことではありませんよね。
あとは、元祖、なミクロ。
構造の模式図をみてもわかる通り、コーティング...ないですよね、これ...
モノ芯(ポリ)に側糸(ナイロン)というシンプルな構造です。
ガムゾーンに似た部分があり、芯と側糸のテンションキープ率が違うため、途中から非常に鈍くなってきます。
ただ、ガット自体が太いため、太さによるテンションキープ率は助けられている部分が多少はあるのだと思います。
(細い方が緩みが早いですね。)
特殊なことをしていないので、おそらく計算がしやすいガットになるとは思うのですが、こう、書いてみると、ゴーセンさんって、意外と普通のナイロンモノガットってないですよね。
強いて言えばMSフォースですが、普通と表現できるものがなかなかないって、さすが「ガットのゴーセン」なのでしょうか。
そもそも何をもって普通やねん!と言われてしまうと難しいですが。
結局は何を求めてガットを選ぶか、ですよね。
張り替えてすぐに試合なのか、張り替えて2週間使ってから試合なのか?
頻繁に張替えをされる方ほど、使い込んでいくうちにガットがどう変わっていくか、に非常に繊細になっておられるので、それぞれの利点と欠点を比べていただきながら、
ご自身のプレーの妨げにならないもの、プレーを助けてくれるものを選んでいただければな、と思います。
本日はこのくらいで。
ではでは。
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