一気に張り上げテンションを下げてみるとどうなるかな?

スポンサーリンク



スピード・スピン・コントロール、いろいろな要素があって、バランスは難しいですね。

先日、常連の高校生のお客様から、こんなご相談をいただきました。

「今、テンション○○で張ってもらってるけど、10ポンドくらい張り上げテンション下げたらどうなるかな?」と。

そのお客様が求めておられたのは、ボールスピードよりも回転性能や安定感。

あとは、いろいろと試せる時期に、いろんなセッティングを知っておきたい!とのこと。
(テンションでもわかっていただける通り、このケースは硬式テニスでした。)

10ポンドは結構大胆だね、なんて話ながら、どうしよっか、と細かく相談をさせていただきました。

 

張り上げテンションがその方のプレーにどう作用するか。
プレーヤーの方の数だけ正解があるので、ご提案させていただくのもすごく難しいですし、あくまでも最終的にはご本人の感覚。

トライアンドエラーで正解に近づいていっていただくしかないのですが、一般的な話を少し書かせていただこうと思います。

 

あくまでも一般的な話として・・・
テンションを上げると、ストリング面の反発力が高くなるので、ボールスピードが上がり、球離れが早くなるため、回転をかけにくくなり(かける時間を作りにくくなり)
テンションを下げると、ストリング面の反発力が低くなるので、ボールスピードが下がり、球離れが遅くなるため、回転をかけやすくなる(かける時間を作りやすくなる)
と思います。
(スナップバック的要素が入ってくるとさらに複雑になりますので、言及しませんし、できませんが…)

また、
テンションを下げると、角度が上がりやすく(ボールを持ち上げやすく)なるので、ボールは弧線を描き、遠くに運べるようになり、
テンションを上げると、角度が上がりにくく(ボールを持ち上げにくく)なるので、ボールは直線的になり、短くなりやすい、と
そのように説明させていただくことが多いです。

 

後は、そこにそれぞれのプレーヤーの力やスイングスピード、どのようにスイングしていくか、が複合的に絡み合い、ベターなテンションが出てくるだろうと思います。

 

例えば、50ポンドで張ったラケットと40ポンドで張ったラケットがあったとして、結果として、”偶然”着弾点が同じとすると…

弾道はどっちの方が高いのか(例えば安定性と言い換えられるかと思います)
回転量はどっちの方が多いのか
ボールスピードはどうなのか
どちらの方がコースの狙い分けがしやすいのか
etc…

着弾点が同じでも、そこに行き着くボールは、2つで結構違いが生じているはずです。

 

10ポンドは少し極端なのですが、5ポンドくらいの差をつけてみて、どんな風に変わるのか、は、やってみると面白いかもしれません。

練習相手に、どっちのボールが嫌だった?なんて聞いていただきながら、より良い組み合わせを探されるのもアリだと思います。

 

たぶんそれはソフトテニスでも同じことで、張り上げテンションのレンジが少し小さくなりますので、例えば30ポンドスタートで…

27ポンドを試してみたらどうなるか、33ポンドを試してみたらどうなるか。

ガット・ストリングの種類を変えずとも、ラケットの表情は変わりますので、より良い組み合わせのためにお試しいただくのも良いんじゃないかと思います。

 

用具について興味関心を持ってくれて、より良いプレーのためにいろいろとご相談いただくのは本当にありがたいことです。

最終的な答えはプレーヤーご本人の中にしかないのですが、常連様だからこそ、今まで試してこられたガット・ストリング遍歴やテンション遍歴から、

次はこうしてみようか、次はこんな感じでやってみようか、と一緒に組み合わせを作っていけるのも、我々の仕事のやりがいの一つだと感じています。

 

これからのシーズン、無事、大会が開催されることを祈りつつ、日々、出来ることをコツコツと頑張っていきたい、そう思います。

 

ちょっと長くなってしまいましたが、今日はこんなところで。

 

では。

The following two tabs change content below.
兵庫県は明石市、魚の棚近くに店舗を構えるスポーツ用品専門店 起己スポーツ(@tatsumisports)です。 本ブログでは、ソフトテニス・バドミントン・卓球・硬式テニスの各種情報の発信を中心に更新させていただきます。 基本的に毎日更新いたします。WEB SHOPとのコラボ企画も行います。是非毎日チェックをお願いいたします。
モバイルバージョンを終了